時計の修理にどれくらいの費用がかかるのか、目安の料金相場を徹底解説します!
2020年3月4日公開/2020年4月11日更新
腕時計でよく起こりがちなトラブルや、一般的なメンテナンスにかかる費用を解説しています。
「修理料金はどれくらいかかるんだろう?」と疑問に思ったら参考にしていただけるよう、できるだけ詳しくご紹介していきます。
1.電池交換
腕時計の電池交換にかかる費用の相場は900円~6,000円程度
時計が止まった時、一番先に疑うのは電池切れではないでしょうか。
電池がなくなったまま放置しておくと、液漏れを起こすことがよくあります。
液漏れすると電池の周囲から腐食が進み、やがて大きな修理が必要となったり、 最悪の場合は時計を復活させることができなくなったりします。
そのような事態を避けるために、電池が切れたらなるべく早く、時計から取り出すようにしましょう。
できれば、電池がなくなる前に電池交換するのが望ましいです。
時計の説明書には、電池を使用できる目安の期間が記されていることと思います。
使い方や使用環境にも左右されますが、一般的には2年~3年もすれば電池の寿命となります。
その期間を目安に、交換するようにしましょう。
なお、電池式の時計(クオーツ時計)には、電池の残量が少なくなると お知らせする機能が備わっているものも多いです。
通常は秒針が1秒ずつ進むのに、あるときから2、3秒ごとにジャンプして進むようになることがあります。
そのような症状を故障と思って修理に出される方も多いのですが、実はこれが、電池残量が少なくなった合図です。
秒針が数秒ずつ、ピョン、ピョンと飛びとびに動くようになったら、電池を交換しましょう。
腕時計の電池交換にかかる費用の目安は、900円~6,000円程度です。
街の眼鏡・時計屋さんでは、1,000円前後で交換してくれるところがあります。
駅の構内やショッピングセンターなどでよく見かける靴や傘の修理チェーン店の電池交換メニューは、 1,500円前後です。
いずれも、比較的安価な時計の電池交換料金です。
価格帯が高めの時計、ブランド品などは、メーカー直営の店舗や時計修理の専門店などで 5,000円前後が目安と考えておけばよいでしょう。
まれに電池が2個以上使われている時計や、かなり古い時計で現在とは規格が異なるものも存在します。 そのようなものは、別料金となるでしょう。
ちなみに、同じ電池交換でも、たんに電池を交換するだけのところもあれば、パッキンの劣化をチェックして必要に応じて交換したり、簡単な清掃を行ったり、あるいは専用の機械で時計の作動状況を確認するなど、できるだけ時計が長持ちして快適に使えるように整備してくれるところもあります。
時計の専門店でないなら、そもそも顧客側にそのようなニーズはないかもしれませんが、もし大切な時計の電池交換をするなら、お店によって顧客に見えない部分での違いがあることも知っておくとよいでしょう。
なお、電池交換しても動かない、交換後すぐに止まるなどの症状があった場合は、電池切れとは別の原因が考えられるため、分解掃除(オーバーホール)が必要となります。
2.ベルト交換・コマ調整
腕時計のベルト交換にかかる費用の相場は1,000円~
金属製のベルトは、長年使用するうちにサビや経年劣化で緩んできたり破損したりすることがあります。
そのような時はベルト交換を行います。
そのほか身体の変化でベルトがきつくなったり緩くなったりすることもあるでしょう。
金属製のベルトが緩くなったのであれば、コマを外す、つまりコマ詰めすればよいので、比較的かんたんです。
それでは、ベルトがきつく感じられるときはどうすればよいのでしょうか。
そのようなときは、まずはコマを付け足すことを考えましょう。
時計を購入したときに予備のコマがついていたはずですので、もし保管してあればそれを付け足すことで事足ります。
予備のコマがない場合は、クラスプ(留め具、バックル)部分が調整可能なタイプかどうかを確認します。
1センチ程度ならクラスプ部分で調整できるようになっているベルトもあります。
コマもなく、クラスプも調整できないタイプだったなら、ベルト全体を交換することになります。
料金は、最も安価なベルトで1,500円程度、やや高額なものでも数千円程度です。
「1コマだけ購入したい」と希望されるかもしれませんが、
一般に出回っている金属ベルトは、コマのばら売りはしていません。
ただし高価なブランド時計なら、メーカー修理に出せば1コマあるいは2コマだけ足すことができることも多いです。
なお、破損したのがピンだけ、あるいは金具の一部など部分的なケースでは、その箇所だけ修理することができることもあります。
この場合の費用はケースバイケースですが、5,000円~1万円程度を一応の目安としておけばよいでしょう。
そのほか、アンティーク時計や二度と手に入らないベルトなどは、そう簡単に新しいベルトに交換するわけにはいきません。
また、時計と一体となったベルトも交換はできません。
そのようなものでも、技術力のある時計修理職人なら、修理できる可能性はあります。
修理できるかどうか不明なら、時計と一体型のベルト修理画像をご覧いただき、時計修理の専門店に相談してみましょう。
つぎに、革製のベルトについてです。
革ベルトも使用するうちに傷んでくるため、その都度、交換が必要です。
革ベルトは、ベルトに開けられた数個の穴のうちいずれかに金具を留めることで長さが決まります。
そのため基本的には、きつかったり緩かったりしても、自分で調整できます。
革製ベルトの料金も、最も安価なバンドで1,500円程度、高額なものだと1万円程度です。
ひとくちに革といっても、仔牛、トカゲ、ワニなど素材はさまざまです。
また、シンプルなものから型押しで模様をつけたものまで、デザインも豊富です。
そのため料金にも幅が見られます。
時計修理店によっては、時計にあった革ベルトをオーダーメイドで作成してくれるところもあるので、こだわりのオリジナルベルトを付けることもできます。
最後に、ウレタン(ラバー、ゴム)製ベルトですが、およその値段は、1,000円~3,000円程度です。
ウレタンは加水分解といって、その特性上、徐々に劣化していくことが知られています。
したがって、定期的に交換する必要が生じます。
腕時計のベルト料金についてまとめると、素材によって異なりますが、おおむね1,000円~1万円程度となります。
お店によって交換費用込みの場合と、別途、工賃がかかる場合があるので、注意しましょう。
ベルトだけを買ってきて自分で交換する場合は、専用の工具が必要となります。
工具は数百円から購入できますが、慣れないと時計に傷をつけたりすることもあるため、時計修理専門店などに依頼する方が安全です。
3.ガラス・風防交換
腕時計のガラス・風防交換にかかる費用の相場は6,000円~
時計を落としたりぶつけたりしてしまい、ガラス部分にひびが入ったり割れたりした場合は、ガラス交換となります。
一般的には、ガラスではなくプラスチックの場合は「風防」と呼びますが、安価な風防だと交換費用は6,000円~が目安です。
ガラスになると9千円~、ガラスの中でも高額なサファイアガラスは1万8,000円~が一応の目安です。
風防もガラスも、メーカーやモデルによって価格には大きな差があります。
当然かもしれませんが、もともとの時計の値段が高額であればあるほど、ガラス交換の料金も高額となる傾向にあります。
また、とくべつに大きなガラスやユニークな形状のガラスは、その分、値段も高めです。
基本的にはそのままパーツ交換となりますが、すでに部品生産が終了していて在庫もない場合は、ガラス・風防作成となります。
作成を行っているかどうかは修理店によりますので、問い合わせてみるとよいでしょう。
なお風防の浅い傷なら、交換せずとも磨き・研磨で除去することができます。
これも、どの修理店でも対応しているわけではないので、確認が必要です。
ガラス交換にあたって注意点がいくつかあります。
まず、ガラスが割れた場合は、細かな破片が機械内部に入っている場合があります。
腕時計の機械部分は非常に精密にできているため、肉眼ではよく見えないくらいの小さな破片が入っただけでも不具合が生じる可能性があります。
したがって、場合によってはガラス交換と同時に、分解掃除(オーバーホール)を必要とすることもあります。
また、ガラスや風防にひびが入ったり、割れたりするほどの衝撃が加わったということは、機械部分にもダメージが加わっている可能性が少なからずあります。
そのためメーカー修理では、ガラス交換のみは引き受けてもらえず、かならずオーバーホールとセットとなることも多いです。
一般の時計修理店でガラス交換のみを実施しているところでも、オーバーホールしないのであれば、機械部分の作動までは保証しないのが普通です。
つまり、最低限のガラス交換だけを実施して、後に機械部分に不具合が生じたら保証で直す、ということは、普通はできません。
このようなことを考えると、「もしかしたら不具合が生じるかもしれないけれど、それを承知でできるだけ安く直す」のか、「あとで不具合が生じて高額な費用が発生しないよう、最初からガラス交換と一緒にオーバーホールも行う」のかは、考えておかなければなりません。
最後に、ガラス、風防交換にかかる料金をあらためてまとめると、風防交換6,000円~、ガラス交換9,000円~(サファイアガラスは1万8,000円~)となります。
4.ケース研磨
腕時計のケース研磨にかかる費用の相場は4,000円~
時計のケースに付いたキズは、磨き・研磨で除去することができます。
オーバーホールの折に研磨も行う場合は、4,000円程度からが目安です。
この研磨が、オーバーホールとセットになっていることもあります。その場合は、研磨は無料との表現がされることもあるようです。
本当にお得かどうかは総合的に判断する必要がありますが、
あえて研磨のみの金額を算出するならば、概ね4,000円~となるでしょう。
もちろんオーバーホールを行わず、ケースの研磨のみを受け付けてくれる修理店もあります。
しかし、ケースに傷がつくほどの衝撃があったなら、後にご説明するオーバーホールと一緒に行うことをおすすめします。
ケースのほかに、金属バンドの傷を研磨によって修理することも可能です。この場合の料金も、3,000円から4,000円程度が目安です。
無論、キズの深さや状態などによっては金額が上下することもありますし、技術的な難易度によっても金額は変わります。
さらに、素材によっては研磨ができないこともあるため、専門の技術者に時計の状態を見てもらった上で、修理可能かどうか判断を仰ぎましょう。
キズ研磨のほかに、メッキしてある時計については再メッキで修理することもあります。
メッキは、およそ4,000円~と考えておけばよいでしょう。
メッキに関しても、単独で依頼するよりオーバーホールなどの際に一緒に頼んだ方が、安くなる可能性があります。
機械部分の取り外しなど、同じ作業が含まれるためです。
同じ時計でも修理店によって依頼を引き受けられるかどうかが異なるため、1か所のお店で修理不可の判断が出たとしても、別のお店にも見てもらうと修理できたということはよくあります。
したがって何か所かに見積もり依頼してみるというのも手です。
5.インデックス・針取付け
インデックス・針取付けにかかる費用の相場は5,000円~
時計を落としたりぶつけたりすると、衝撃でインデックスや針が取れてしまうことがあります。
そのほか、あるブランドの時計は最初からインデックスの取り付けに難があるものもあり、とくに手荒に扱ったわけでもないのに取れてしまうことがあるようです(そのメーカーの新しいモデルでは不具合は改善されています)。
インデックスについては、通常はインデックス裏にある凸部を、文字盤の凹部に嵌め込みますが、時計によってはもともと接着で取り付けていることもあり、その場合は再接着します。
針の外れに関しても、針そのものや針の取り付け部の部品に破損がなければ、針のカシメ直しで元通りにできます。
いずれも修理代はそれほど高額にはなりません。
問題は、衝撃等により、部品の破損や、内部の機械部分に問題が発生している場合です。
この場合は部品交換やオーバーホールによる修理などが必要となり、のちに述べるオーバーホールの料金がかかるものと考えておいた方がよいです。
そのほか、外れたインデックスや針が、残った針などにからまり、不具合が生じるケースもあります。これもオーバーホールの対象となります。
6.文字盤書換(リダン)・文字盤の回転
文字盤書換・修理にかかる費用の相場は5,000円~
文字盤の傷み、変色などは、文字盤書換(リダン)で修復します。
修復後の文字盤は、かなり新品時に近くなります。
そのため、時計の印象ががらりと変わってしまいます。
時計自体が比較的、経年変化の少ない状態を保っていて、
文字盤の印象を新しくすることで、時計全体の見た目をよくしたい場合にはおすすめです。
逆に、時を重ねて味わいの出てきたものにこの作業を実施してしまうと、文字盤だけが新品になったようで、全体としてのバランスが整わなくなることがあります。
そのため、アンティークなど時を経たことで価値が上がったものについては、あまりおすすめはできません。
文字盤書換を行う際は、文字盤だけでなくケースやバンドの研磨なども行うことで全体をきれいにするか、もしくはあえて外観は現状を保つことで風合いを損なわないようにするか、よく検討してから決めましょう。
文字盤書換の料金相場は5,000円~としましたが、これも時計によって幅があるので、これよりも安くできることもあれば高くなることもあります。
文字盤書換も、時計を分解して文字盤を取り出すなど一部の作業が重複するため、オーバーホールと一緒だと作業工程が少なくなり、その分、安くできることがあります。
なお、文字盤に関しては、このほかに「文字盤が動いてしまう」という不具合も散見されます。
12時が真上にあったものが、回転してズレてしまうという症状です。
たとえば、12時がいつの間にか3時方向に来てしまっていることがあります。
これは、衝撃や劣化などで、文字盤裏にある固定用の突起(足)が折れたのが原因であることがほとんどです。
この場合は、溶接(レーザー溶接、ロー付け)によって足立て修理で直せることが多いです。
料金相場は5,000円~です。
まれに、時計によっては接着修理となることもあります。
7.パッキン交換
パッキン交換にかかる費用の相場は1,000円~
パッキンは、腕時計の消耗部品では代表的なものです。
時とともに劣化していくため、湿気や汗、ホコリなどの侵入を避けるためにも定期的な交換が必要です。
湿気やホコリなどが入ると機械のスムーズな動きが阻害され、サビや劣化も進行していくことがあります。
時計を長く使いたいなら、パッキンの定期的な交換はおススメです。
パッキンの値段はそれほど高いものではなく、1,000円位から、高額ブランドでも2,000円~3,000円程度のものがほとんどです。
わざわざパッキン交換だけを行うよりも、他のメンテナンスや電池交換などの際にあわせて実施することが多いです。
8.リューズ交換
リューズ交換にかかる費用の相場は8,000円~
リューズとは、腕時計の右側についている、時間調整用のつまみのことです。
まれにリューズそのものが外れてしまったり、一部が欠けてしまったりすることがあります。
そのような時は取り付け、またはリューズ交換となります。
ねじ込み式のリューズの場合は、摩耗してねじ込めなくなることがあります。
摩耗の程度が軽微なら修正することで再び使用できる可能性もありますが、大きく摩耗している時は、リューズの交換、および状況によってはパイプの交換も必要です。
総じていえば、どちらかというとリューズを交換することになるケースが多いです。
しかしアンティークなど価値ある時計で、すでにオリジナルの部品を手に入れることができないなら、できるだけ現状の部品を生かして修正修理する方が望ましいでしょう。
リューズがきちんと閉まらないと、湿気、水、ホコリなどが機械部分に入り、サビや劣化、不具合を引き起こします。
できるだけ早めに修理しましょう。
リューズ交換にかかる費用は、8,000円前後からを目安と考えるとよいでしょう。
もちろんリューズひとつの値段も時計によってさまざまです。もとが値の張る時計だと、部品代も数万円以上となることがあります。
リューズ部分のみの問題ではなく、奥にある取り付け部分に破損が生じているなどのケースもあるため、次にご紹介するオーバーホールを一緒に行わなければならないこともあります。
9.オーバーホール
オーバーホールにかかる費用の相場は1万円~
腕時計の中身(機械部分)を整備することを、オーバーホールまたは分解掃除といいます。
時計が動かなくなった、遅れや進みがなどが目立つ、水が入った、音がいつもと違う、といったような場合は、できるだけ早くオーバーホールに出しましょう。
そのまま放置していると不具合が大きくなり、高額部品の交換ともなれば修理代もかかります。
早めの対処が金額を低く抑えるポイントです。
水入り、湿気入りの場合は、サビの心配があります。
内部部品の破損はオーバーホールの対象ですが、とくに異常がなくてもオイルの劣化・乾きによって部品の摩耗は進みます。
そのため、定期的なオーバーホールが時計の寿命を延ばすうえでは欠かすことができません。
オイル劣化のほかに、機械式時計の場合は動力源となるゼンマイも自然と劣化していきます。
ゼンマイには寿命があるため、オーバーホールの際に交換の必要があれば、見積もりの段階で知らせてくれるでしょう。
ゼンマイ交換のためには機械の分解が必要で、交換後にも調整を行うため、通常はゼンマイ交換単独ではなく、オーバーホールと一緒に行われます。
その際の料金は、オーバーホール料金にゼンマイの部品代としておよそ2,000円から5,000円程度が加わったものとなります。
オーバーホールでは、時計の部品を分解し洗浄、劣化部品を交換したのち、オイルを付けて調整しながら再度組み立てます。
これを行うことによって、部品の寿命は延び、長年にわたって良好な状態を保てるようになります。
もともとの作りがしっかりした時計なら、メンテナンス次第で生涯にわたって使うことができるだけでなく、子供や孫にまで受け継いでいくこともできるのです。
どの程度の期間でオーバーホールするのが好ましいかというと、おおむね3~5年ごとが推奨されています。
オーバーホールの費用は、時計の状態やメーカー、モデルなどによってピンからキリまでです。
一般的には、購入時の金額が高い時計ほど、オーバーホール料金も高額となります。
高額な時計の例としては、高級ブランド時計や複雑機構を採用した時計が挙げられます。
ブランド物のオーバーホール料金が高いのは分かるとして、時計の機構については、次のように考えればよいでしょう。
時間表示の機能だけの時計よりも、カレンダー機能などついている時計のほうが、オバーホール料金は高額です。
さらに、ストップウオッチ機能が加わると、それだけ費用もかかります。
機能が多いと、その分、部品点数も多く調整に手間や時間がかかるため、費用もかかります。
さらにメカニズムが複雑になればなるほど熟練が必要とされ、取り扱いのできる修理店も限られてきます。
さらには、まったく同じメーカー、モデルの時計だったとしても、オーバーホールの費用は時計内部の状態によってまったく異なります。
そのため、修理店の料金表はあくまで目安を示しただけといえます。
実際には、交換部品が発生するかどうかなどによって金額はが異なります。
これは、見積もりを取ってみないと分からないいことなので、まずは見積もってもらうのがよいでしょう。
このようなことから、オーバーホール料金の相場をここでご紹介することは難しいのですが、あえて大まかな目安を次に示します。
大量生産のクオーツ時計(電池で動く時計)などは、オーバーホールといっても実質は内部の部品をひとまとめに交換するだけのことがあります。
そのほうが、安く修理できるからです。
こういった場合は、1万円程度で修理できることもあります。
機械式時計(ゼンマイを巻き上げて動く時計)は、部品1点ずつ取り外し、時計技術者が修理にあたるため、もっとも安価な場合でも、およそ2万円~が目安となります。
ブランド時計の場合は、一般の修理店で3万円~、メーカー修理だと5万円~が相場です。
そのほか、同じオーバーホールでも、修理店の方針によって作業内容は違います。
できるだけ多くの部品を新品に交換するというところもあれば、まだ使用できる部品は交換せず、その代わり安く仕上げるというところもあります。
一概には言えませんが、メーカー修理などでは「コンプリート修理」等の呼び方で、指定された部品交換をすべて行わなければならないことが少なくありません。
この場合は10万円以上の料金になるのは珍しいことではありません。
一方、小規模な一般の修理店や、職人が個人で経営している修理工房では、料金面において無理のない範囲で、今すぐ交換が必要な部品のみ交換するという方法も採れることがあります(もちろん、希望すればあらゆる部品を交換してくれることでしょう)。
どちらが良いかは一長一短で、預ける側の考え方にもよるため、見積もり段階で修理店とよく相談しましょう。
腕時計のオーバーホール料金についてまとめると、クオーツ時計でおおむね1万円~、機械式時計で2万円~、有名メーカーの高級時計なら3万円~が大まかな目安と考えられます。
すでに述べた通り、同じメーカー、モデルの時計でも、症状や状態によって修理料金はまったく異なりますので、オーバーホールの費用を知るには、まずは見積もり依頼してみましょう。
詳しくは、腕時計のオーバーホールをご覧ください。